黒豆の黒色は、邪気を払い不老長寿をもたらす色として使われます。黒は健康を表し、まめに暮らせるようにという意味があります。
数の子はニシンの子、ニシンは古語で「かど」と呼ばれました。このカドの子がなまって「数の子」となったといわれています。子孫繁栄の縁起言葉から正月料理の祝肴となりました。
田作りは小さくても尾頭付きで、豊年、健康、家内安全の祈りを込めた料理です。田作りはカタクチイワシの稚魚を素干しにしたものでゴマメともいいます。
昆布巻に使われる昆布は「養老昆布」と書いて「よろこぶ」と読ませ、不老長寿とお祝いの縁起物として広く用いられました。古くは広布(ヒロメ)と呼んで、音読にしてコンブといいます。
ヒロメとコンブで「喜びを広める」という語呂合わせでもあります。また昆布は北国の蝦夷地に多く産出するので夷子布(エビスメ)とも呼ばれ、これを七福神の恵比寿にかけて縁起の良い食べ物とされました。
栗きんとんは黄金の塊を意味し、商売繁盛、金運をもたらすとされました。栗きんとんは中国から渡ってきた唐菓子に由来しますが、現在のようなおせち料理や懐石料理に使われるようになったのは江戸時代の末期になってからです。
はぜ甘露煮に使われるはぜは全国各地に生息し、成長が早く、すばしこい魚です。餌を発見すれば必ず腹におさめてしまう習性があることから、「すばやく目標を達成させる」と縁起を担いで甘露煮を用意するようになりました。
お多福豆は、福を招来するという縁起の良い食べ物で、祝い事に広く用いられます。大きな粒がふくよかなお多福顔に似ていることから、こう呼ばれるようになりました。
蒲鉾は形が日の出に似ていることから祝膳に使われるようになりました。赤は邪気を払い、白は清らかな心を意味します。
伊達巻はおしゃれものという意味から華やかさを象徴、あるいは巻物なので文化や勤勉を意味するともいわれています。
橙(だいだい)は、代々家が続くという縁起から正月の鏡餅に飾られます。橙の実は赤みを帯びて完熟しても落ちずに、次の年には新しい実が生まれ、復旧再生を繰り返して代々実ることから長寿と親子代々のめでたいものとされました。